転職を考える前に知っておこう

看護師になるという夢は叶った方でも、実際に病院で働いてみると、思った以上の実務やストレスに押し潰されそうになったりしている方が多いです。看護師学校を卒業したての新人看護師は、何もかもが新規に起こることばかりで、迷いや戸惑いということも多く、就職して1ヶ月もしないうちに辞職したくなる看護師も多いです。でも、その中には、その場の勢いで退職や転職を行ってしまい、後悔をしている先輩の看護師もいます。

看護師は、看護師特有のお礼奉公があるため、比較的定着率の高い職種です。看護師を目指す学生が入学する病院付属の看護学校にはお礼奉公制度があって、授業料が払えない学生に対して奨学金が支給されます。その学生は卒業後、奨学金の返済をしなければならないため、看護学校が指定する病院で働くことが必要となり、たとえ職場に不満があっても5ヶ月は働かなければなりません。奨学金を受ける前に看護学校で詳細な説明がありますので、それを納得した上で契約することが大切になります。お礼奉公の最中に病院を辞めてしまうと奨学金を一括返済を請求されることがあります。

しかし、人間関係の悪化や職場の雰囲気が合わなかったり、期間内に指定された病院を退職したり、転職する必要がある場合も出てくるでしょう。やむを得ない事情で病院を辞める場合は、返済中の奨学金を一括で返済するよう病院側から催促されます。借りた金額は返済するのが当然ですので、病院を辞めても借金が残ることは明確です。なかには、その金額を立替してくれる別の病院もあります。こういったことを考えてから転職を考えてみると良いでしょう。